組織活性化、組織風土改革 ~ギャップやズレを埋めるには?~

組織活性化、目指す組織風土への改革組織の問題を探ると、風土や体質そのものが課題であると感じる経営者は多いようです。

そのため、組織の活性化、組織風土の活性化を経営戦略や中期経営計画の中で掲げている会社は多く、そのような記述をよく拝見します。

貴社が目指している組織風土はどのような風土でしょうか?また、現状はどのような状態でしょうか?

現状と目指す姿のギャップを埋める為に貴社ではどのようなことに取組んでいらっしゃるでしょうか?

老舗企業におけるズレとは?

私どもがよく伺う問題意識の一例を紹介したいと思います。

経営層の問題意識として「経営層が考える“目指す組織風土”と実態のズレが大きい」ケースです。

例えば、歴史のある大企業では、「古い体質を引きずり、変わりきれていない」例がみられます。

従来主流であった事業が衰退し、新しい事業が主役となっているにも関わらず、旧事業で培った組織、仕組み、考え方、組織風土が引き継がれており、事業の足かせとなっているケースなどです。

ベンチャー企業に生まれやすいギャップとは?

また、ベンチャー企業や中小の成長企業では、「従来存在した良い風土が引き継がれない」と悩まれるケースが多いようです。

組織の急拡大に風土の伝承が追いつかず、もともと持っていたチャレンジ精神やベンチャースピリットといった組織風土が薄れてしまったと感じられるようです。

このように経営者が「ズレ」を感じているケースの他に、「ズレ」を認識できずに必要な対策が遅れてしまうケースも見受けられます。

経営トップが見ている「自社の組織像」と社員から見た「自社の組織像」にズレが生じて、「経営層が組織風土の実態を正確に把握出来ていない」ケースです。

正しく認識していたつもりでも組織の成長や、時間の流れと共に、いつしかこの種のズレが生じてくるようです。

目に見えにくい風土を可視化した上で現状とあるべき姿を明確にするいずれの場合も、まず現状を正確に把握する事が第一歩になります。

組織風土こそ競争優位の源泉。

組織風土は特につかみどころのないものです。
抽象的な議論を行なっても前に進みません。

その意味で組織風土や体質を明らかにする調査は多くのヒントを与えてくれます。

問題を具体的にピンポイントすると共に、原因と因果関係を明確にする事が重要です。

なお、現状把握は言うまでもなくトップの視点から見たものではなく、社員から見た実態を明らかにすることが必要です。

もし、そこにギャップがある場合、どうしてギャップが生じたのかについても明らかにしましょう。

昨今、学術的な面からも、組織風土の重要性が見直されています。

事業やビジネスモデルに合った強い組織風土を構築することが企業の差別化要素として競争優位の源泉となることが指摘されています(米国の著名な経営学理論リソースベーストビューにおいて、「組織風土は一朝一夕に構築したり変えたりすることが困難であり、構築の方法も明確ではないために模倣がしにくく、組織風土が競合との差別化要素として成立する」と述べています)。

組織風土を味方につけて、貴社の競争優位の源泉として活用しましょう。

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